出演者の発言に熱心に耳を傾ける一般参加者ら
トークセッションには全出演者とアドバイザーが参加し、和気あいあいとした雰囲気の中、挑戦への原動力や活動を発信するための課題などについて議論。今後の目標を示す「私のミライ宣言」をスケッチブックに書き込み、さらなる挑戦への意気込みも語った。
挑戦に付きもののリスクや失敗との向き合い方について、出演者は「簡単にうまくいかないのは当然で、リスクを取らないと分からない」「失敗が経験となり、成功の糧となることの方が多い」と口をそろえた。
新しい働き方を体現しながらウェブ制作などの会社を経営する河野忍さん(大分市)は「やりたいことがあれば、できない理由を考えるよりどうやったらできるかを考えた方がいい。私自身が人に影響を受け、資金などを支援してもらったように、夢を持つ人たちの背中を押したい」と熱い思いを語った。
大分市中心部の新スポットとして注目されるカモシカ書店店主の岩尾晋作さんは「本屋を開く場所が大分である必要はなかったが、離れていても常に古里は脳裏にあった。世界的にも豊かな場所だと確信している」と大分の可能性に触れ、「本質を大切に、自分がモチベーションを持てる愛のあることだけをやり続けたい」と語った。
日田市で児童生徒のキャリア教育や就職支援などに取り組む岡野涼子さんも「課題が多い地方こそ魅力発見の楽しみが潜んでいる」と指摘し、「活動に苦労する姿も思い切り楽しんでいる様子も、子どもたちに包み隠さず見せることで共感が広がる」と若者や行政とつながる手法を熱弁した。
個人が気軽に世界に向けて情報発信できる時代にある中、国東市で創業支援などを手掛ける南暁さんは「個人向けへのアプローチはSNSやテレビコマーシャルなどがあるが、いい物を作っても特定企業へのPRは人脈がなければ難しい」と情報発信の課題について指摘。
別府市で日本酒バーを営む丸田晋也さんは、クラウドファンディングで成功した経験を紹介。地元企業と協力しながら、話題づくりを含めて取り組んだことを基に、「周囲に頼り、巻き込んでいくことも情報発信につながるのでは」と話した。
アドバイザーの小野裕史さんは「テクノロジーの発展に伴い世の中の常識も変わっていく。新しいことをまずは受け入れることが重要。直感も大切にして、自分の常識を疑い、いかに壊していくかもチャレンジだ」と提言した。