国家公務員一般職(大卒程度)に合格し、来年4月から林野庁で働く梶原奈央さん
大分短大2年の梶原(かじはら)奈央さん(19)は今夏、国家公務員一般職(大卒程度)試験に合格し、来年4月から林野庁職員として働く。短大での専門的な学びと教師の助言が合格につながったという。
長崎県内の普通科高校出身。高校生の時は四年制大学の農学部を目指していたが希望通りの進路がかなわず、四年制大への編入学目的で大分短大に入学した。入学直後のオリエンテーションで公務員就職に魅力を感じ、大卒程度の試験にチャレンジすることに。選択した造園の研究室で農林業土木の面白さを知り、林道や作業道の整備に携わる林野庁で仕事をしたいと思うようになった。
試験対策は1年生の6月ごろスタート。まず基礎能力試験の問題集や過去問演習から始めた。とにかく多くの問題を解き、点数を上げていく作戦。専門試験は10年間の過去問を2~3周繰り返して解き、解答パターンを頭にたたき込んだ。短大での専門分野の学びと試験問題がつながり、取り組みやすかった。
2年生の6、7月に1次、2次試験を受けて合格。8月に林野庁の試験を受け、内定が出た。
大分短大に入学するまで国家公務員受験は全く想定していなかった。ゼミの指導教官の「現状の力で行けるところに行くのではなく、自分で進路先を選べるようになりなさい」という言葉に刺激を受けて勉強や資格取得に励むようになり、「合格」という結果が出るたびに自信を付けていった。「一つできたら『次はこれもやってみたい』というものが見つかり、資格や試験に挑戦し続けることができた」と振り返る。
林野庁では九州管内で勤務地を異動しながら業務に当たる予定。「災害が多くなっている。林道管理の業務に就き、国道や県道が被害を受けた時の代替道として使えるくらい丈夫な道に整備できるようにしたい」と意欲を燃やしている。
(年齢は記事公開時)