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202042日()

一番最初の分かれ道

 ケッコン、というシロモノに、憧れたことが私の人生にあっただろうかと思い返しています。

 20代の頃は、自分には縁遠い単語だと思っていました。ケッコンなんてものは、美人で、明るくて、男子に好かれる人種のみに許された、特別な宝箱なのだから、自分なんかがその蓋に、触れることさえ許されないと思ってた。ていうか、今もあるな。この思いは。「自分にはケッコンは許されていない」。通奏低音のように、私の中に流れる思考です。

 30代はね、それどころじゃなかったですね。運のいいことにお仕事に恵まれて、「演劇ライター」として、会いたい演劇人や作り手の皆さんにインタビューしまくって。けれど30代終盤にはそのお仕事が失速し始め、でもその失速を認めたくなくて、映画学校のドキュメンタリーコースに通ったり、見当違いの空回りを繰り返していました。

 そして現在、40代半ばです。今なお、ケッコン願望はありません。なぜなら、出会う人、読む本、みんなが口をそろえるから。ケッコンの多難について。家事分担。性格の不一致。生活を共にすることで明かされた互いの本性。あらゆることに協議が必要で、その協議なしにはいつか結婚生活は破綻を迎え、しかも破綻するにはケッコンの何十倍ものエネルギーを費やすのだと、リコン経験者の皆さんは口を酸っぱくしておっしゃいます。

 でね、ここからが珍現象なのだけれど、自分に近しい(と思っている)誰かがケッコンを決めると、私の中ではそれはもう、もやもやが止まらなくなるのです。「他者の存在を前提とした幸せなんてありえない!」と意気投合した友に、ケッコンを報告されたときの茫漠感。私にとって「ケッコン=幸せ」ではないことと、その人が「ケッコン=幸せ」を選び取ったこととは、まるで、何の関係もないのはとうにわかっています。なのにその人が「向こう岸」へ渡った瞬間、私の中で何かが終わるのね、うまく言えないけど。ああ裏切られた、みたいな気持ちを、山ちゃんのケッコンに味わった独身ファンが、実は少なくないだろうと思っています。あまりの祝福ムードに声を上げられずにいるけれど。

 そうでなくても、女友達は、ケッコンを機に疎遠になっていくものです。コドモを産めば、生活全体がひっくり返るし、話題も見事に噛み合わなくなりますから。わりと最近、大好きな友を集めて開いたランチ会を忘れません。私以外のメンバーが、子育ての愚痴とあるあるを、何の遠慮もなく、延々交わし合って終わった。……まあ遠慮されたところで何なんだって話なんですが。君らが楽しんでくれたならよいよ私は。

 いやいや、しーちゃん、大丈夫だよ。45歳ともなれば、子どもが手を離れる頃だから。あるいは、「ハハ」たちが「バツ1」になって帰ってくるから!……そう言ってくれる友もいます。でもねえ、一番最初の分かれ道で、私には理解できない価値観を選び取った人に対する、何だろう、不信感みたいなものが拭えない。そういう人たちと私は、再び心を共にすることができるだろうかと、暗澹たる思いになるのは、全部、梅雨の低気圧のせい。そう思うことにしてみました。脈絡はないけど、ジューン・ブライドの皆さん、おめでとうございます!(毎週金曜に更新)

☆しーちゃん(小川志津子) インタビューが大好きな寂しんぼライター。何だかぼーーっとしてる間に40代に突入。セエシュンとかレンアイとかコンパとかシュラバとか、若いうちにもっとやっとけばよかった、とか思いながら大好きな「怒り新党」に強くうなずく日々。

2019年6月21日

アリー・しーちゃんの今日も迷走

女性ライター2人のつれづれ日記。ゆる~く楽しんで。

アリー/しーちゃん(小川志津子)

■アリー
 目指せ男子100人斬り!が座右の銘。平成生まれの会社の後輩は、片っ端からいじめ倒すアラサー美人OL。好きな男性芸能人は「脱がせてもないのにそんなこと言えねー」。ちなみに服、早く脱ぐのが得意です♪
■しーちゃん(小川志津子)
 インタビューが大好きな寂しんぼライター。何だかぼーーっとしてる間に40代に突入。セエシュンとかレンアイとかコンパとかシュラバとか、若いうちにもっとやっとけばよかった、とか思いながら大好きな「怒り新党」に強くうなずく日々。

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