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202048日()

未曽有の事態、怒り噴出 9日目の米軍射撃訓練、拡大の懸念一層増す 

「射撃中」と表示された日出生台演習場内の電光掲示板=20日午前、玖珠町日出生
「射撃中」と表示された日出生台演習場内の電光掲示板=20日午前、玖珠町日出生

 訓練が終わったはずの大地に、乾いた射撃音が響いた。陸上自衛隊日出生台演習場で在沖縄米軍は20日、自動小銃を使った実弾訓練をした。地元の要請を無視した夜間砲撃に続き、年間の訓練日数を定めた日米間の合意までも破った可能性がある。地元住民や市民グループのメンバーからは「理解できない」「怒りしかない」との声が相次いだ。
 「パラパラパラ…」。午前11時16分。市民グループが演習場を見渡せる高台に設けた監視小屋で、メンバーが射撃音に気付いた。
 連絡を受けて駆け付けた「ローカルネット大分・日出生台」の浦田龍次事務局長(56)は、目の前に広がる青空と雄大な草原を見つめ、声を荒らげた。
 「これまで訓練の拡大に反対する声を上げてきたが、今回はレベルが大きく違う。何を言っても効果がない。この状況を許すと、さらになし崩し的な拡大につながる可能性がある」
 地元消防団で夜間の警戒活動をしている玖珠町日出生の畜産農家、折元加津雄さん(55)は「安心して暮らせる環境ではない。ルールを破る米軍には二度と訓練をしてほしくない」と憤った。
 沖縄の負担軽減を目的とした実弾砲撃訓練は本年度、北富士(山梨県)など4演習場であった。昨年7月23~31日の王城寺原(宮城県)でも日出生台と同様、予定の8日間を超えて9日間実施した。このうち1日間は小火器単独の訓練だった。同県は「予定日数を超過した」と東北防衛局に抗議した。
 年間の訓練日数は最大35日間。防衛省は「小火器単独の訓練も実弾訓練に含む」との見解で、日出生台の9日間を含めると計37日間に達した計算だ。同省は「合意には違反していない」とするものの、具体的な根拠は明らかにしていない。
 午後8時以降の砲撃を巡って九州防衛局への抗議を重ねてきた地元自治体は強く反発した。
 相馬尊重由布市長は「過去に前例がない訓練の仕方。予想外の行動で残念だ」、宿利政和玖珠町長も「今回はむちゃくちゃで、大きな課題が残った。9日目の訓練はあきれて言葉が出ない」とコメント。
 日野康志九重町長は「住民の安心安全のため、米軍には地元に寄り添った対応をしてもらいたい」と訴えた。

※この記事は、2月21日 大分合同新聞 21ページに掲載されています。

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