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寒さに強い「乙女ばなな」収穫 宇佐市、1本600円程度で販売へ

 「寒さに強いバナナ」の収穫が宇佐市上乙女で始まった。市内の農業法人「OTOME(オトメ)」が凍結解凍覚醒法という特殊な技術を使った苗を植え、熱帯以外での栽培に成功した。県内でバナナの生産は初めて。地区名から「乙女ばなな」と命名した。安価なバナナを1本600円ほどの高級ブランド産品として売り出す。市のふるさと納税返礼品にも加える。辛島光司社長は「市の新たな特産品にしたい」と話している。
 6日、宇佐市上乙女のビニールハウス6棟(約30アール)で、農場責任者の穴瀬博文さん(52)=豊後高田市来縄、新入社員の大久保稔生さん(18)=同市上田=が丹精込めて育てたバナナ約120本を収穫した。2日から摘み始め、10月末までに8~10トンの収穫量を見込む。来年以降は半年ごとに取れる。
 観光地など県内数カ所での販売を予定。ふるさと納税1万円の寄付に対して、5本(3千円相当)を箱詰めにして送る。8月末までにパンフレットを作製し、正式に価格を決める。ジャム、ドライフルーツ、チップスといった加工品の生産も検討している。
 農業法人「OTOME」によると、15度から20度に管理した施設内で約10日間熟成させる。化学肥料と農薬を使わず、皮ごと食べられる。しっとりして濃厚な味わいで糖度は20度以上。苗に氷河期を疑似体験させる「凍結解凍覚醒法」を研究開発した農業法人「D&Tファーム」(岡山市)の苗を採用。品種は「グロス・ミシェル」(台湾バナナ)。
 大久保さんは「夢がある園芸だと思う。バナナでみんなを笑顔にしたい」。辛島社長は「試行錯誤を続けながら、同じ苗を導入した宮崎県や鹿児島県の農家と情報を共有して包括的なブランドをつくる」と語った。
※この記事は、8月8日大分合同新聞朝刊1ページに掲載されています。
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