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「元通りが一番」「議論慎重に」日田彦山線、住民の思い

福岡・大分豪雨で被災

 2017年の福岡・大分豪雨で被災したJR日田彦山線について「鉄道」での復旧協議が難航する中、JR九州(福岡市)は新たにバスに切り替える2案を地元自治体に提示した。日田市の沿線では「詳しい比較材料がほしい」との声が聞かれる。“生活の足”を奪われ2年近く。「どんな形であれ早く運行再開を」「将来を見据えて時間がかかっても慎重な議論を」。住民の思いはさまざまだ。
 「新たな提案のメリット、デメリットをよく見極めないと判断できない」
 同線沿線にある日田市大鶴地区の住民でつくる大鶴振興協議会の石井勝誠会長(77)は強調する。
 JR九州が4月下旬に提示した2案は、線路の一部を専用道にしてバスを走らせる「BRT(バス高速輸送システム)」と「路線バス」。いずれも鉄道と比べて、復旧と運行にかかるコストが安上がりで、同社が自治体側に求めている1・6億円の財政負担も必要ないという。BRTであれば、不通区間の所要時間は約5分遅くなる程度の見込みだ。
 バスなら乗降場所を設けやすいなどとも説明しているが、石井会長は「まだ不明な点が多い」と指摘。「積極的に出向いて詳細な説明をしたい」(青柳俊彦社長)とする同社からの話を聞きたいという。
 住民は一日も早い復旧を望んでいる。大鶴駅近くに住む無職女性(71)は、鉄道で元通りになるのが一番いい。高齢のためバスだと列車との乗り換えが必要になるなど不安があるからだ。それでも復旧の見通しが立たない中、ごみがたまり、土砂が流出したままの線路を眺めると、「バスでもありがたい」と思うようになっている。
 同駅近くの無職井下勝美さん(83)は、焦らずに議論を煮詰めてほしいとも考えている。同社によると、不通区間は16年度2・6億円の赤字。「少子高齢化が進み、乗客はさらに減る可能性がある。その環境下でも維持していける交通機関にするため慎重に検討すべき」。沿線地域の今後にも関わる問題として、長期的な視点に立った結論を求めている。

<メモ> 
 JR日田彦山線は2017年7月の福岡・大分豪雨で日田市内の鉄橋など63カ所が被災。夜明(同市)|添田(福岡県添田町)で不通が続く。復旧に向けた自治体とJR九州のトップによる会議は18年4月に始まり、1年間で結論を出す予定だった。JRの新たな提案について、日田市の原田啓介市長は住民に説明する場を設ける意向を示している。
※この記事は、5月30日大分合同新聞朝刊19ページに掲載されています。
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