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「ふるさと感じられる店に」都内でにぎわう大分居酒屋 佐伯市出身の長門さんが経営

「アンテナショップのようなお店になれば」と笑顔で語る長門真奈さん=東京都杉並区西荻窪
「アンテナショップのようなお店になれば」と笑顔で語る長門真奈さん=東京都杉並区西荻窪

 【東京支社】佐伯市出身の飲食店経営、長門真奈さん=東京都杉並区在住=が、同区西荻窪に開いた大分居酒屋「まな愛(まな)」が人気を集めている。昨年7月にオープンし、佐伯から取り寄せた鮮魚や中津からあげなどふるさとの味を求める県出身者らでにぎわう。長門さんは「東京で大分を感じられる、アンテナショップのようなお店にできれば」と話している。
 店はJR西荻窪駅から徒歩2分ほどの商店街に立地。4人がけのテーブル1卓とカウンターが8席ある。アットホームな雰囲気の店内では開店以来、在京県人会員や常連客らが集まる「カボス会」を定期的に開催。ランチ営業もしている。
 「大分居酒屋」の看板を見て「大分市花津留の出身です」「私の母が大分県の生まれで―」など、ふらりと来店してリピーターになる人も。「ニラ醤油(しょうゆ)」「ごまだし」といった県産加工品の販売コーナーも設け、固定客を得ている。
 佐伯城南中を卒業し、高校はフランスに留学。帰国して大学を出た後は介護・福祉用品メーカーの営業職、ケアマネジャーとして働いた。「ホームパーティーを開いてもてなすのが趣味だった。招いた人の喜ぶ顔を見るのがうれしくて、いつか笑顔をテーマにした自分の店を持つのが夢になった」と振り返る。
 自己資金の他、東京都中小企業振興公社の創業者向け助成金も受け、開業にこぎ着けた。準備の時期が新型コロナウイルス禍と重なり困難も多かったが、店の前でビラを配ったり飛び込み営業をしたりと持ち前のバイタリティーで乗り切った。友人など多くの人の協力にも感謝しているという。
 長門さんは「大分にはおいしいものがいっぱいあるのに、まだまだ知られていない。私の店が魅力を知ってもらうきっかけとなり、大分への旅行や移住につながればうれしい」と夢を広げている。

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