緊急走行とパトロール中で、赤色灯の光る間隔や強さを切り替えられるパトカーを県警が導入した。聴覚に障害がある人らも光り方を見て、道を譲らなければならない緊急事態かを判別できる。
県警施設装備課によると、通常の赤色灯は緊急時でも巡回時でも光り方は同じ。0・5秒間隔でチカチカと光り、緊急走行の際はサイレンを鳴らすことで区別している。聴覚障害者から「音が聞こえないので、パトカーが近づいてきても状況を判断できない」といった声が上がっていた。
新しい赤色灯は、急を要さないパトロール時は2秒間隔で蛍のようにゆっくりと明滅する。緊急時の光り方は従来と一緒で、車内にあるスイッチで点灯パターンを変えられる。
県警は昨年11月から新しい赤色灯の導入を始めた。本年度中にパトカーと事故処理車計13台に搭載する。配備は警察庁が全国で進めており、今後数年をかけて県警の全てのパトカーを切り替える予定。
同課の光来出(みつくで)哲也次席(52)は「走行目的で光り方が変わることを、多くの人に知ってもらいたい。新型パトカーを効果的に活用して県民の安全・安心の確保に努めたい」と話した。