県内三大祇園の一つ、臼杵祇園まつり(県指定無形民俗文化財)は12日夜、二つの当番町が山車(やま)をお披露目する「曳(ひ)き出し」が臼杵市中心部の辻ロータリーなどであった。優美な山車や力強いかねの音が、城下町に祭りの始まりを告げた。
今年の当番町は本町と田町。夕方から中心部を巡行した2台の山車は、見せ場の「辻出合い」でロータリーを駆け抜け、行き違った。山車に乗る両町の若衆はかねや太鼓を打ち鳴らし、軽快な祇園ばやしを競演。見物客から大きな拍手が送られた。
今年は祭りの伝承、次世代の育成につなげようと「子どもばやし」を初めて実施。両当番町の子どもたちが約1カ月半の練習で習得した演奏を披露した。
祭りは14日午後0時25分、同市の八坂神社から神体を移す「渡御(おわたり)」で開幕。みこしや、やり振り、山車などの行列が街を練り歩く。