東京大が人工知能(AI)や宇宙開発といった先端技術分野を学ぶ二つの学部を新設する構想を立てていることが14日、関係者への取材で分かった。世界最高水準の研究を目指す「国際卓越研究大学」に認定された場合に設置を進める方針で、認定校への助成金を費用に充てる考え。大学全体の定員は変えず、他学部の定員を減らして調整する見通しだ。
新学部は、AIや宇宙関連、ロボットなどの先端技術分野を学ぶ学部と、コンピューター科学を専門とする学部の二つ。授業は英語で実施し、国内外から研究者や実務家を招いて世界規模で通用するスタートアップ(新興企業)人材の創出を目指す。
卓越大は、政府が拠出する10兆円規模の大学ファンドの運用益で、世界最高水準の研究力を目指す大学を支援する制度。1回目の公募では東北大を認定している。2回目の公募には東京大を含む8校が応募し、本年度内に認定校が決まる。
東京大は今回の構想とは別に、学部と修士5年一貫プログラムの「カレッジ・オブ・デザイン」を2027年秋に開設すると発表している。