バス衝突2児死亡で母親に有罪

福岡地裁

 福岡市早良区で昨年8月、軽乗用車で対向の路線バスに衝突し、後部座席の7歳と5歳の姉妹を死亡させたなどとして、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪に問われた母親の古賀千尋被告(33)に福岡地裁は24日、禁錮3年、執行猶予5年(求刑禁錮4年)の判決を言い渡した。「被害結果は極めて重大」としつつ、娘を失った精神的苦痛を考慮した。

 今泉裕登裁判長は判決理由で、前方左右を注視する重要な義務を怠り、カーナビに脇見して事故を発生させたとし「前途ある人生を絶たれた2人の無念は察するに余りある」と指摘した。一方で「自らの不注意で最愛のわが子を失って、自責の念や喪失感などにさいなまれた」と述べた。

 判決によると、昨年8月18日午前11時10分ごろ、同区東入部の国道263号を時速約48キロで走行中にバスと衝突。小学2年の優麗愛さんと妹の麻里愛さんを死亡させ、乗客ら4人を負傷させた。

 道交法は6歳未満のチャイルドシート使用を義務付けているが、妹は使っていなかった。

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