デジタル教科書、正式化へ

文部科学省=東京・霞が関

 デジタル教科書導入を検討する中教審の作業部会が24日開かれ、デジタルを紙と同様に正式な教科書と位置付け、検定や無償配布の対象とすることを盛り込んだ審議まとめを了承した。紙とデジタルを組み合わせた「ハイブリッド」も認める方針で、教科書を紙、完全デジタル、ハイブリッドの3種類から教育委員会が選ぶ新制度となる。

 文部科学省は、次期学習指導要領が小学校で全面実施される予定の2030年度からの適用を想定しており、26年の通常国会で学校教育法などの改正案提出を目指す。

 現在学校で使われているデジタル教科書は、紙の内容をそのままデジタル化して音声読み上げ機能などを付けた「代替教材」で、国による検定の対象外。紙の教科書に載せる2次元コード(QRコード)先の動画といった学習素材も検定対象外になっている。新制度により教科書の選択肢を広げ、デジタル化社会に対応した学びを浸透させ、指導方法の創意工夫を生み出すとしている。

 これまでの議論では、QRコード先の素材も教科書の一部とみなして検定対象とする。

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