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会社員から転身、湯布院で車夫デビュー 埼玉出身の石島さん「地域の観光大使に」

春から湯布院町で人力車を引く石島大輔さん=由布市湯布院町川上
春から湯布院町で人力車を引く石島大輔さん=由布市湯布院町川上

 【由布】全国有数の観光地、由布市湯布院町で今春、埼玉県出身の石島大輔さん(25)=同町川北=が観光人力車の車夫としてデビューした。会社員から未知の世界に転身。「湯布院を楽しんでもらい、地域の観光大使になりたい」と汗を拭う。
 「すてきな旅の思い出に人力車いかがですか」―。人出が戻ってきた金鱗湖の近くで観光客に声をかける。コースと時間を決め、いざ出発。大人2人が乗ると200キロほどになる車を細身の体で軽々と持ち上げた。
 安全に細心の注意を払いながら、田園風景や神社仏閣などを案内する。植物や川など目に見えるものは説明できるよう知識を付け、街の歴史も話せるようになった。「乗らないと味わえない体験をしてもらいたい」と心がける。
 大学卒業後、神奈川県で会社員をしていたが、デスクワークよりも体を動かす仕事がしたいと転職を決意。自然豊かな場所が好きで、九州で働きたいと職を探していたところ車夫の仕事に出合った。「身近ではなかったからこそ、より興味が湧いた」と話す。
 3月、観光人力車を運行する「えびす屋 湯布院店」に入った。体力が必要で脚に負担がかかる。学生時代は野球やハンドボールを経験。運動習慣はあったが、研修当初は「走りながらしゃべるのが大変で息が切れていた。帰る頃にはヘトヘトでした」と振り返る。体力を付け、4月上旬に初めて客を乗せた。
 街を散策する人は外国人客も目立つ。対応できるよう韓国語を学び始めた。どこの国の人が来ても案内できるようになるのが目標という。
 中村典紘(のりひろ)店長(43)は「体力も根性もあり、接客もしっかりしている。お客さまや街の人に愛される人になってほしい」と期待する。

<メモ>
 湯布院町で観光人力車を運行するのはえびす屋のみで、10人の車夫が所属している。営業時間は午前9時半~日没。JR由布院駅近くの鳥居前五差路などから乗車できる。

※この記事は、5月24日 大分合同新聞 11ページに掲載されています。

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