【日田】日田市の日田林工高林業科の生徒が木の生育をテーマにしたカードゲームを使い、市内の小中学生らに林業の魅力を伝えている。地元の林業関係者の木育活動に協力した昨年度からの取り組み。一緒に楽しみながら、植林から伐採までの流れや森林づくりの重要性を伝えている。
市内の林業関係者でつくる「ひた森の担い手づくり協議会」(諫本憲司会長)が、同校に協力を依頼した。協議会メンバーで森林インストラクターの都賢太郎さん(33)=同市西有田=が小中学校や各公民館の小学生体験学習クラブなどで指導に当たる際、生徒が補助役を務めている。
カードゲームは林野庁が作成し、無料でデータ配布している「ZORING(ゾーリン)」。森林の地ならしをする「地ごしらえ」や苗の「植え付け」、草を刈って生育を促す「下刈り」、いい木を残す「間伐」などの工程が記されたカードをそろえ、完成度によって得点で競う。
8月20日は生徒2人が都さんと前津江町の前津江公民館を訪問し、「前津江ジュニアクラブ」の小学校高学年8人とゲームをした。
生徒が対戦相手に被害を与えられる「シカ」や病虫害を防ぐ「薬」など、各カードの役割を説明。ゲームを始めると、児童たちは「ハンターで撃退してやる」「主伐(しゅばつ)までそろった」などと熱中し、林業や森林について理解を深めた。
同高2年の永松直喜さん(16)は「シカはかわいい半面、苗木を食べるやっかいな面もある。食害を考えるきっかけになればうれしい」、中園友理さん(16)は「難しい工程を楽しみながら知ることで、林業の奥深さを伝えられた」と話した。