【Gateインパクト】第80期大分合同アマ将棋名人決定戦リポート

 「第80期大分合同アマ将棋名人決定戦」が8月2日、大分市府内町の大分合同新聞社で開かれた。大分県で今年誰が一番が強いか、全日本アマ名人戦の大分県代表は誰かを決める、歴史ある大会。30人が参加し、ハイレベルな熱戦を展開した。詳しく振り返る。(文中敬称略)

 大分大勢の活躍

▽決勝トーナメント1回戦(以下、左側勝ち)
 松井裕大(中津市)―上村尚輝(大分市大在中3年)
▽同2回戦
 市岡真悟(大分市)―岡田和樹(中津市)
 山崎由太郎(大分市)―原田泰希(同)
 安藤祥太(大分市)―牧伸夫(同)
 宮本学治(大分市)―七蔵司仁紀(同)
 迫村和茂(大分市)―安藤耕平(同)
 重弘佑也(大分市)―浜本憲吾(大分大付属中1年)
 赤木新一(大分豊府中2年)―岡野薫(国東市)
 早咲誠和(大分市)―松井
 今回目立ったのは、大分大将棋部員の活躍。4人が出場し全員が予選を突破、4年生の原田こそ2回戦で敗れたが1年生の市岡、重弘がベスト8、同じく1年生の安藤祥がベスト4まで進んだ。同大は高い実力を持つ1年生が複数入学し、団体で初の全国大会出場が同部OBらから期待されている。

 元小学生名人が復活

▽準々決勝
 山崎―市岡
 安藤―宮本
 迫村―重弘
 早咲―赤木
 大分大将棋部員の中でも注目を集めたのが市岡。2016年の小学生名人戦で全国優勝を果たし、その後奨励会に入って二段まで上がり、24年に退会した。受験勉強に専念していたが今春、大分大医学部に入学。この大会がアマチュア復帰初戦となった。順調に勝ち上がり、昨年の覇者山崎と準々決勝で激突した。
(第1図)
 先手三間飛車後手居飛車穴熊という戦型から、第1図は市岡が□3九桂成とした最終盤。先手陣は次に3八の金を取られると受けがなくなるため、山崎は詰めろ(次の手番で相手の玉を詰ます手)を指し続ける必要がある。
 ただで駒を捨てる■2二銀が好手。以下□同銀■2一竜□同玉■4二角成□3一飛■4三金となり、山崎が押し切った。難敵を下し、さすがにうれしそうな表情を見せていた。

 レジェンド、優勝ならず

▽準決勝
山崎―安藤
迫村―早咲
 大分県のレジェンドといえば早咲。52歳の今も全国大会で若手と渡り合い、好成績を残している。決勝で敗れた昨年の借りを返すべく臨んだ今年の大会。準決勝は元奨励会1級の迫村と大激戦になった。
(第2図)
 先手迫村のダイレクト向かい飛車から、第2図は後手早咲が□9三角と飛銀両取りを放った局面。後手は金銀5枚で守って堅いものの、以下■4三金□同金右■5三歩成□8二角■4三と□同金■6三飛成と、自陣で眠っていた先手の飛車が敵陣に成り込んで勝負あり。今年も県名人を獲得できなかった早咲は「今日の迫村君は強すぎた」と脱帽の様子だった。

 若い力が台頭

▽決勝
 迫村―山崎
 迫村の初優勝か山崎の連覇か。後手の山崎が三間飛車に構え、先手の迫村は居飛車穴熊で対抗した。
(第3図)
 第3図は後手が□7四歩と自陣のさらなる発展を狙った局面。先手は4枚穴熊の堅陣に既に組み上げており、後手陣が整う前に戦いを仕掛けたい。■4六歩が機敏。□同歩は■同角が王手になって調子がいい。本譜は以下□4四金■4八飛□4二飛■7五歩□同歩■5七角と進み、終始主導権を手放さなかった迫村が逃げ切った。迫村は22歳の専門学校生。若い力が台頭した。

 大会の好局を後日、大分合同新聞将棋欄で解説を付けて紹介する。ご一読いただきたい。(宗岡博之) 

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