【Gateインパクト】協力求む! 人を探しています

「連絡を待っています」と呼びかける、認定NPO法人「地域の宝育成支援センター」の久保田哲事務局長=7月、大分市の大分合同新聞社

 「人を探しているんです」

 どストレートな相談が大分合同新聞社に舞い込んできた。相談の主は、認定NPO法人「地域の宝育成支援センター」の久保田哲事務局長(58)。むむ、団体名からして気になる。まずはお話をうかがおう。

 センターは大分の子どもたちの成長を願い、2013年から年に1回、「こども屋台選手権」という催しを開いているという。文字通り、子どもたちが主役となって営む屋台だ。参加者は主催者側が手渡す軍資金を手に、食材探しから仕入れ、メニュー開発、お店のデコレーション、調理、販売、会計まで全部自分たちでやり切る。ちなみに、地元の食材を使うというルール。ふるさとに目を向け、その素晴らしさにあらためて気付いてほしい、という願いがある。名前から漂うのどかなイメージとは違い、正真正銘・ガチンコのイベントだ。

 「お店を切り盛りする楽しさも大変さも体験して成長してほしい。そして、大分を大好きになってほしいんです」

 久保田事務局長の言葉に真心がにじむ。大人の思いもこもったイベントなのだ。

 さて、ここからが相談の核心。「屋台選手権に出た後に、大人になってからふるさとでお店を開いたり、料理の道に進んだ人はいないだろうかと思いまして」

 選手権を始めて10年余りが過ぎた。これまでに参加した子どもたちは延べ2千人を優に超える。自分たちの取り組んできたことが、人生の道を切り開くきっかけの一つにでもなっていたとしたら、こんな幸せなことはない。自分たち大人たちの励みにもなる。何の手がかりでもいいから、ほしい。

 久保田事務局長をはじめ、センターで活動する大人たちの思いが伝わってきた。

 熱意があふれるのには理由がある。お店を出す子どもたちも、真剣そのものだからだ。この大会、最近では大分市で開いているが、それこそ大分県内各地からPTA、子ども会などの参加者が集う。希望者が多く、最近では会場スペースの関係もあって1大会当たり20チームに絞っている。メンバーは1チーム当たり8人で大人は2人以内。1食300円で提供できるメニューを用意する。厳正なルールの下で、各チームがベストを尽くしている。

 入賞チームのメニューをみれば、本気度、完成度が分かる。昨年大会でグランプリを獲得したのは、「ICTつかわきっず」(玖珠町)の販売した「UFOバーガー輝(かがやき)」。人工衛星データを活用した「宇宙米 くす天空の輝き」を使ったライスバーガーだ。形状はUFOを再現。2025年に収穫した「輝き」の新米を使ったバンズに玖珠町産のシイタケや肉を入れたつくねを挟んでいる。玖珠産の?黒米をバンズにしたバーガーも用意した。地域で売り出し中の食材(宇宙米)、それを生かしたアイデアメニュー(宇宙といえば→UFO!)。なんとも独創的でワクワクさせられるではないか。

 「絶対優勝するぞ!と意気込んで参加してくれるチームもたくさんいましてね」

 久保田事務局長の頬が緩む。子どもも真剣、大人も真剣。会場では笑顔があふれ、心の底では王座を目指して各自がファイティングスピリットを燃え上がらせる。ガチンコ大会ならではの活気と熱気。白熱した一本勝負だ。

 青空の下、声を張り上げてメニューをアピールしていた子どもたちも、やがて学びやに別れを告げ、社会に巣立っていく。彼らは今、元気にしているだろうか。参加してくれた大会が、何か成長するための糧になっただろうか。われわれ大人は、その手助けにちょっとでもなれただろうか。そして、もしかしたら、その中の誰かが生まれ育った大分に帰ってきて、お店を開いたり、料理の道に進んでいないだろうか。もしそんな人がいてくれたら、ぜひ会いたい。話を聞きたい。

 「もしご存じの方がいらっしゃったら、ぜひご連絡をいただきたい」

 久保田事務局長の言葉に力が入った。

  ×  ×  ×

 …と、いうわけで、大分合同新聞社は「こども屋台選手権」の人探しに協力しています。選手権に出場した方で、現在、ふるさと大分で飲食店を開いている方。あるいは、料理に関わる仕事や取り組みをされていらっしゃる方。そんな人をご存じの方からの情報をお待ちしています。
 連絡先は大分合同新聞社(syakaibu@oita-press.co.jp)。
 主催者の「地域の宝育成支援センター」への問い合わせは事務局(097-547-8995)まで。こども屋台選手権のホームページ(https://kodomoyatai.com/)もご覧ください。

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