「森林セラピーロード」大分市民らの癒やしの場に 10カ所整備、体験ツアーは満員続く

森林セラピーの途中で木の実も見つけられる=大分市岡川

 【大分】大分市が整備している「森林セラピーロード」が、心身の疲れを癒やす場として注目を集めている。健康志向や情報機器から離れる「デジタルデトックス」が後押し。市内に10カ所あるロードは、市中心部近郊で気軽に心と体をリフレッシュする場所として市民らに親しまれている。
 市は、市内の約5割を森林が占める豊かな自然環境を活用しようと、2011年に専門家を交えた実証実験をした。森を歩いている人は、街の中に比べて、ストレスを感じた時に分泌される成分の数値が低下。イライラや緊張が和らいで体がリラックス状態になることが確認できた。
 科学的な裏付けに基づき、12年3月にNPO法人森林セラピーソサエティ(東京都)から、「森林セラピー基地」に認定された。
 森林セラピーロードには、高崎山や平成森林公園、霊山などを活用。22年9月に、JR大分駅から徒歩圏内にある「上野の森」が10カ所目として追加された。
 人気コースの霊山は豊かな自然林に囲まれたルート。樹木が発散する芳香成分「フィトンチッド」を感じながら、木漏れ日の中を緩やかに登る。山頂付近の展望台からは市中心部や別府湾を一望できる開放感がある。
 ロードを案内する森林セラピーガイドの尾崎幸司さん(64)は「五感で森を感じることは日常生活では少ない。市街地からすぐの場所に、これほど心身をリセットできる豊かな自然があることを、もっと多くの人に知ってほしい」と話す。
 近年の「ウェルビーイング」(心身的、社会的に良好な状態)への関心の高まりを受け、市が主催する体験ツアーは満員が続く。市林業水産課は、個別でのガイド同行案内(5人まで一律3千円)の活用を呼びかけている。
 問い合わせは同課(097-585-6013)。

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