熱帯低気圧、台風に発達へ 4日夜にも大分県内に最接近の可能性

熱帯低気圧の予想進路(3日18時現在)

 気象庁は3日、九州の南にある熱帯低気圧が台風に発達し、4日にかけて九州に接近する恐れがあると発表した。同日夜にも県内に最接近する可能性がある。大分地方気象台は強い風や高波などに注意を呼びかけている。
 気象台によると、県内を含む九州北部は4日にかけて暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定となる。
 県内は南部を中心に雨が降り、1時間降水量は多い所で30~50ミリとなりそう。4日午後6時までに予想される24時間降水量は多い所で▽南部 180ミリ▽中部 150ミリ▽北部、西部 100ミリ。
 4日の最大風速は海上で15~18メートル(最大瞬間風速25メートル)、陸上で15メートル(同25メートル)。波は南部の沿岸で高さ4メートル、中部で2・5メートル、北部で2メートル。うねりを伴う恐れもある。
 九州北部は8~9月に台風の接近が多い。2015~24年の集計では8月が15個、9月が11個で全体の7割近くを占めている。
 今年は、先月九州に上陸した12号のように日本の近海で発生する台風もある。温暖化に伴う列島周辺の海水温上昇などが関係しているとみられ、気象台は「台風の中には予想よりも発達するものもある。常に新しい台風情報や防災気象情報などに気を配り、避難に役立ててほしい。停電などに備え、事前に対策もとってほしい」と述べた。

■欠航や終業時間繰り上げ
 台風接近の見通しを受け、国東市の大分空港と大分市を発着するホーバークラフトは4日、午前中の2往復・計4便のみ運航する。
 県教委や各市町村教委によると、3日夕時点で大分、由布両市の全市立小中学校と、津久見市の全小学校、佐伯市の一部の小中学校が4日の終業時間繰り上げを決めた。

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