ホーバークラフトの運航会社「大分第一ホーバードライブ」(大分市)は26日、大分市と大分空港(国東市)間を結ぶ空港アクセス便を7月26日から運航すると発表した。訓練中の事故などで当初予定から1年4カ月遅れての就航となる。同社で会見を開いた小田典史社長は「操縦士の熟練度は申し分ない。気を引き締めて、安全運航に努める」と述べた。
同社によると、空港アクセス便は、大分市駄原の大分港西大分地区「ホーバーターミナルおおいた」を発着する。当面は1日4往復の8便で、始発は西大分発の午前6時55分。所要時間は片道約35分。運賃は大人2500円(オンライン決済で2千円)。子どもは半額。
ダイヤは昨年7月に公表した毎日7往復半の15便から7便減らした。小田社長は「今後計画している夜間航行に向けた訓練時間の確保」を理由の一つに挙げた。
ホーバークラフトを巡っては、訓練初日の2023年11月にガードレールに衝突する事故が発生。以降、少なくとも6件の事故があり、23年度中を目指していた定期就航が延期となった。
昨年11月から土、日曜を中心に別府湾周遊便の運航を開始。今月23日、定期便に必要な国の安全確認検査に合格した。
大分市と空港を結ぶホーバーの就航は、別の事業者が09年10月に撤退して以来、15年9カ月ぶりとなる。定期航路は国内で唯一。
佐藤樹一郎知事は「周遊便で観光資源としての価値も示してきた。多くの人に親しんでもらいたい」とのコメントを出した。