久留島武彦の妻・岑子が贈ったリードオルガン修復 温かい音色、玖珠町で19日に演奏披露

リードオルガンの修復を喜ぶ金成妍館長(手前)と作業に当たった和久井真人さん(後列左)、氏家文高さん=玖珠町森の久留島武彦記念館

 【玖珠】玖珠町出身の口演童話家久留島武彦の妻岑子(みね)が戦前、同町の若竹保育園(2008年閉園)に贈ったリードオルガンが修復された。130年ほど前に国内で製造されたとみられる品で、関係者の努力により廃棄の危機を回避。足踏みペダルが生み出す柔らかで温かい音色が復活した。
 町による修復事業を担当した久留島武彦記念館(同町森)によると、国内初のオルガンメーカー・西川オルガン(横浜市)が1890年代中ごろ~1900年代初頭に製造。足踏みペダルの空気の流れが金属製の小さな板「リード」を震わせることで音が鳴る。
 若竹保育園は1935年、森婦人会が「森幼稚園」として開園。贈られた経緯や時期ははっきりしないが同園は40年、武彦の命名によって改称しており、同館は「この5年の間にやって来たのでは」と推測する。
 園児の合唱などで伴奏を務め親しまれたが、「老朽化や電子楽器の普及で徐々に使われなくなった」(同館)。閉園の際、同町で研究員をしていてオルガンを引き取った金成妍(キムソンヨン)館長は「あちこち壊れていたのに残ったのは『寄贈 久留島岑子』と書かれていたおかげでは」とみる。
 修復は武彦の生誕150周年記念事業の一環で2024年にスタート。ピアノ調律師の氏家文高さん(82)=日田市天瀬町=が状態を調べ、修復を手がける和久井真人さん(58)=浜松市=に伝達。可能と判断した和久井さんが欠けた部品を調達するなどしてよみがえらせた。「リードが全て残っていたのが幸い。修復してきた中でも秀逸な音色と音量」と太鼓判を押す。
 19日に同館で開かれる武彦の生誕祭で演奏される。金館長は「児童教育に熱心だった岑子は、武彦が東京で設立した幼稚園を実質的に運営するなど物心両面で支えた。寄贈者として記されたのは武彦の感謝の表れでは」と話している。
 問い合わせは同館(0973-73-9200)。

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