【佐伯】佐伯市大入島の水産加工・養殖業「新栄丸」(宮本新一代表)が、3月に豊洲市場(東京都)であった「全国牡蠣(かき)―1グランプリ」に初出場し、蒸しガキ部門で最高金賞、生食マガキ部門で銀賞のダブル受賞を達成した。佐伯の海で育ったカキのおいしさを全国にアピールした。
グランプリは全国牡蠣協議会が業界の活性化と魅力発信を目指して主催。全国各地の生産者が自慢のカキを出品し、味を競っている。今回は68生産者が参加した。
新栄丸はオリジナルブランドの養殖マガキ「大入島オイスター」を生産している。カキをかごに入れて育てる「シングルシード方式」を導入しており、しっかりとした身と濃厚なうまみ、均一で美しい形状が特徴。今年は県内最多の100万個(約70トン)を出荷する予定。
20代の若者3人を含む計8人で事業に取り組んでおり、地元雇用の創出に貢献。大量のカキが赤潮の原因となるプランクトンを食べることで、海洋環境の保全にも寄与している。
宮本代表(46)は「大入島の自然の味が評価されうれしい。生産量日本一を目指し、事業の発展を通して地域に人を呼び込むモデルになりたい」と話した。
大入島オイスターは国内の飲食店、小売店のほか、台湾、香港、ドバイ(アラブ首長国連邦)など海外でも販売。市内は大入島食彩館、さいき海の市場○(まる)鮮度壱番(葛港)、カキ小屋「シマノカキシンエイマル」(同)などで買うことができる。