トイレや駐車場の「車椅子マーク」誤解でトラブルも 専用ではなく全障害者対象、識者「正しい理解を」

車椅子マークが描かれたトイレ=大分市金池南

 商業施設や病院でよく見かける「車椅子マーク」のトイレや駐車場。全ての障害者を対象とする国際シンボルマークだが、車椅子専用と誤解されてトラブルになるケースも起きている。誰もが利用しやすい施設の整備と併せ、関係者は「正しい理解を広げることが大事だ」と呼びかけている。
 内閣府や日本障害者リハビリテーション協会(東京都新宿区)のホームページによると、マークは世界共通で、障害者が利用できる建物や施設であることを示している。
 車椅子利用者に限定していないものの、総務省行政評価局に寄せられた相談には「車椅子マークの駐車場に、車椅子を使用していない人が止めている」と誤解に基づく苦情もあった。
 大分大経済学部の高島拓哉准教授(61)は、歩行障害のある親族がトラブルに遭った。道の駅の障害者用トイレに入ろうとして、清掃員から「車椅子専用だから」と言われて利用できなかったという。
 「世界共通のマークを変えるのは難しいが、一人一人が正しく理解できるよう教育や啓発が必要。見た目だけでは分からない障害も多いので、障害者用の設備を使っているところを見たら、注意するのではなく『何か理由があるのでは』と考えてほしい」と訴える。
 県内では、障害者に限らず配慮が必要な人に向けた駐車スペースの確保も進む。2011年に始まった「大分あったか・はーと駐車場」制度で、対象は▽障害者▽妊産婦▽介護が必要な人▽けが人―など。県が交付する利用証を車内に掲示して車を止める。
 大分市光吉新町のパート若林道代さん(59)は障害者の息子がいる。「制度ができて駐車場を利用しやすくなった。数が限られているので混雑時に止められないこともあり、もう少し増えるとより便利になる」と話す。
 県身体障害者福祉協会の佐藤いづみ事務局長(68)は「障害は恥ずかしいことではなく、自分から発信することでトラブルを未然に防げる。当事者とそうでない人の双方の意識を高めることが必要」と述べた。

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