【由布】由布市湯布院町内で2024年に発生した人身事故は12件(速報値)、物損事故は916件(参考値)で総件数は過去10年で最多となった。ドライバーの8割が町外者で、慣れない観光地での運転で事故を起こしたとみられる。
人身事故は23年より9件減少。2年連続で死者はいなかった。
物損事故は、23年より123件増加。コロナ禍で減少していた事故件数は22年から増加に転じ、コロナ禍直前の19年(799件)よりも多かった。
約半数が単独の事故。ドライバーのうち3割は外国人。県外から訪れた人も3割だった。レンタカー利用者が半数を占め、観光地ならではの特徴をみせる。
事故は、狭い道で壁や対向車にぶつかるなど。写真撮影している路上の人を避けようと縁石にこするケースもあるという。外国人旅行者は自国との交通ルールの違いで事故につながることもあり、巻き込まれないよう注意する必要がある。
大分南署湯布院幹部交番は、町内に入る前に観光客らに交通安全意識を高めてもらおうと、大分自動車道湯布院インターチェンジ付近での取り締まりも継続している。子どもたちの通学時間帯に合わせて信号のない五差路での交通指導にも力を注ぐ。
小林靖正所長は「湯布院を訪れる際には、事故が増えていることを意識し、十分に注意して運転してほしい」と呼びかけている。