大分バス(大分市)は路線バスに電気自動車(EV)1台を導入する。脱炭素化に向けたEVシフトに対応するためで、地場のバス会社では初めての取り組みという。今月中旬以降に大分市の中心部や東部で運行を始める予定。12日、県庁で出発式があった。
愛称は「EVのるっちくんバス」。車体は全長10・5メートルで、全31席(定員72人)にスマートフォンなどの電源に使えるUSBポートを配備する。フル充電で最長約280キロを走り、災害時の電力供給も可能。充電設備などを定額で貸し出す九州電力グループのサービスを活用する。車両の導入費は非公表。国、県、大分市の補助金を活用した。
大分バスなどによると、軽油を使う現行の車両に対し、EVの二酸化炭素(CO2)排出量はゼロ。供給電力の発電に生じる分を含めると、約4割のCO2削減効果がある。今月中旬以降に大分市の中心部や鶴崎、明野両地区などで走る見込み。
EVは現行車に比べ、運行経費を半分ほどに抑えられる一方、急速充電などをした場合には年間の電気料金が上がる可能性もあるという。消費電力や充電に関するデータを収集、分析して、導入拡大を検討する。
出発式で高寄和弘大分バス社長は「これからも地域の足として運行していく。業界の新たな光になれば」と期待を寄せた。
県や九州運輸局大分運輸支局によると、九州では福岡県内で走る西鉄バスや、JR日田彦山線のバス高速輸送システム(BRT)でEVが取り入れられている。