佐賀関ふれあいカフェの「うす焼き」予想以上の評判 オープン1年、にぎわい創出につながる

うす焼きを手に1周年を喜ぶ、佐賀関ふれあいカフェのスタッフ=大分市佐賀関

 【大分】高齢住民の生活支援や介護予防の拠点として毎週金曜日に開いている大分市佐賀関の「佐賀関ふれあいカフェ」がオープンから1年を迎えた。訪れる住民を増やそうと提供を始めた地元に伝わる料理「うす焼き」が予想以上の評判を呼び、にぎわい創出につながっている。
 うす焼きは、水で溶いた小麦粉を鉄板に薄く広げて肉や野菜、麺と一緒に焼き、二つ折りにして提供する。戦後、佐賀関の主婦の副業として販売店舗が増え、多い時には10店以上あったというが高齢による引退が進み、今は一部が残るのみ。
 カフェは昨年2月にオープン。日本文理大(同市一木)の学生グループ「よろずやながはる」(長友遥暉(はるき)代表、20人)と、社会医療法人関愛会を調整役とする地元商工業者や自治会、行政などが協力して運営している。住民からうす焼きの思い出話を聞いた長友代表(21)=経営経済学部3年=が「来訪のきっかけになれば」と住民から作り方を教わってホットプレートで試作を重ね、昨年9月から徐々に評判が高まっていった。県の補助を受け鉄板も導入し、2枚入り300円のパックを毎回、持ち帰りを含め約100セット提供している。
 漁業戎野建一さん(73)は「子どもの頃から親しんだ味」と太鼓判。腕を振るうパク・ソヨンさん(22)=同2年=と嶋田考之介さん(20)=同=も「やりがいを感じる」と喜んでいる。
 長友代表は「食べたことがなかった子どもたちへ食文化を継承できたのもうれしい」、支援する関愛会の宮田太一郎地域福祉推進室長(43)は「学生のコミュニケーション能力の高さを感じる。広い世代が集う場にしていきたい」と話している。

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