【姫島】姫島村の女性グループ長命屋(ながいきや)(藤本次枝代表、5人)は、村内に自生する長命草(ちょうめいそう)をペースト状に加工して販売する事業を始めた。健康に良いとされる多年草で、購入者から「便通が改善した」「臭みがなく、おいしい」などの声が届いているという。グループは「多くの人に試してもらいたい」と張り切っている。
長命草は海辺に生えるセリ科のボタンボウフウという植物の愛称。青々とした大きな葉にビタミンや食物繊維、美容などに効果があるとされるポリフェノールをバランス良く含んでいる。
事業のきっかけは約4年前。藤本代表(74)の夫英二さん(76)が大病を患って余命2カ月半と宣告され、わらにもすがる思いでいた際、知人から島に長命草があると聞いた。
早速、採取してごまあえや炒め物にした。匂いが残って食べにくかったため、ペースト状にして卵焼きに混ぜるなどしたら、英二さんは好んで口にし、血液の数値が改善。体調を取り戻したという。
「長寿草の恩恵を一人でも多くの人と分かち合うことができれば」と願い、仲間に声をかけ、加工事業に取り組むことにした。ペースト(17・5グラム入り、税込み110円)とスムージー(420ミリリットル、同400円)を7月から販売している。
藤本代表は「使われていない畑などで栽培し、地産地消の産業に育てばうれしい」と語った。
長命屋の営業は午前8時~午後6時。不定休。14、15の両日にある「姫島の盆踊」の会場でもペーストを販売する。
問い合わせは長命屋(0978-87-3209)。