女性最多勝の宮下瞳騎手が引退

馬に乗って引退式典に登場した宮下瞳騎手=26日夕、愛知県弥富市の名古屋競馬場

 競馬で国内女性最多の通算1382勝を誇る名古屋競馬所属の宮下瞳騎手(48)が26日夕、愛知県弥富市の名古屋競馬場で引退式典に臨んだ。今後は調教師として活動する。

 騎手として最後のレースに臨んだ後、馬に乗って式典に登場した。集まった観客を前に「レースを終え、ほっとした」と語った。「これからは調教師として応援をよろしくお願いします」と締めくくり、客席から大きな拍手が起きた。

 鹿児島市出身で、1995年にデビューした。結婚を機に2011年に引退。「馬に乗っているところを見たい」という長男の言葉を受け、16年に再び騎手免許を取得し、復帰した。

 宮下さんは式典後に記者会見し、女性騎手としてのキャリアについて「一番苦しかったのはデビューの時期。女性騎手だとすぐに交代させられてしまうことも多かった」と振り返った。「その時のつらさを乗り越えたからこそ今がある。思い出に残る騎手人生を送れた」と述べた。

 21年には国内女性騎手初の通算千勝を達成。昨年は、その道一筋に励んだ人を対象とする黄綬褒章を受章した。

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