2024年に日本沿岸を襲った海洋熱波の影響によりサンゴが広範囲で白化し、近年新たな生息域となっている高緯度海域でも大規模な白化が確認されたと、琉球大などの研究チームが発表した。地球温暖化による海水温上昇のペースが、生物の環境への適応力を上回りつつある可能性があると指摘している。
温暖化により、熱帯や亜熱帯のサンゴの一部は本州などへ分布を広げている。24年6~11月ごろに日本沿岸の広い範囲で海水温を平均1~3度押し上げた海洋熱波が発生したことを受け、チームは千葉県から沖縄県にかけての計8地点の海域で調査した。発表は8月25日付。
海面水温と、サンゴが受ける高水温ストレスの指標を解析し、生きたサンゴが浅い海域の海底を覆う面積などを調べると、沖縄県の瀬底島では、24年9月に38%が完全に白化していた。翌25年2月には生きたサンゴの面積は白化前の22%から6%まで低下し、白化した大部分が死滅していた。
栗原晴子琉球大教授は、サンゴは温度上昇に敏感で「今後、他の生き物も同じような影響を受けると考えられる」と話した。