クレジットカードの決済代行を手がける全東信(大阪市中央区)の破産手続き開始を受け、契約していた飲食店などは売上金の回収に不安を募らせている。カード利用率が5割を超える店も多く、中小規模の事業者の資金繰りに致命的なダメージとなりかねない。契約店舗は約2万店で、混乱は全国に拡大した。事業者は新たな決済代行会社を探す必要にも迫られ、業界団体は対応に奔走。政府も支援に乗り出している。
「寝耳に水だ。人件費や材料費の支払いもあり売上金が入らないと困る」。大阪市内で和食店を2店舗経営する佐野高志さん(54)は約120万円が未回収だ。6月16日以降の売り上げの2割程度に当たり「簡単にどうにかなる額ではない」と憤る。
全東信のお膝元、大阪の繁華街では影響が大きく、バーやスナック経営者らの大阪府社交飲食業生活衛生同業組合はカード決済端末の使用停止などを緊急で呼びかけた。支払いが高額になるラウンジなどは決済ができないと客離れに直結する。6日以降、代替の決済機器の導入についての相談が相次ぎ、組合は対応に追われた。