日銀が1日発表した6月の企業短期経済観測調査(短観)は、代表的な指標である大企業製造業の景況感を示す業況判断指数(DI)が3月の前回調査から5ポイント上昇してプラス22となった。約8年ぶりの高水準で、改善は5四半期連続。半導体など人工知能(AI)関連の堅調な需要が背景にある。3カ月後の先行きは5ポイント下落のプラス17で、中東情勢悪化による原油高懸念が企業心理を冷え込ませた。
DIは業況が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた割合を引いた数値。プラスは景況感が良いと感じる企業が多いことを示す。
大企業非製造業のDIは最近が1ポイント上昇のプラス37と5期ぶりに改善し、約35年ぶりの高い水準だった。先行きは9ポイント悪化のプラス28。
製造業の最近のDIは全16業種のうち10業種が改善し、5業種が悪化した。1業種は横ばい。原油の価格高騰による仕入れコスト上昇や供給制約の声も聞かれたが、今後の値上がりを見越した前倒し需要が売り上げ増につながり、景況感の改善に寄与した。