人口比例に基づかない区割りで最大2・10倍の「1票の格差」を是正せず実施された2月の衆院選は憲法違反だとして、秋田県の有権者らが選挙無効を求めた訴訟の判決で仙台高裁秋田支部は5日、「合憲」と判断し、請求を棄却した。
二つの弁護士グループが全国14の高裁・高裁支部に起こした訴訟16件のうち11件目の判決で、いずれも合憲となった。秋田訴訟の原告団は上告する方針を明らかにした。
今回の衆院選は前回2024年選挙(最大格差2・06倍)と同じく、人口比を正確に反映しやすい議席配分方式「アダムズ方式」による区割りで実施され、格差はやや拡大した。
小川直人裁判長は判決理由で、区割り制度は選挙区間の格差を相当程度縮小し、持続するよう設けられたもので合理性があると指摘。格差について「自然的な人口異動以外の要因によって拡大した事情はうかがえず、程度が著しいとも言えない」と判断した。
原告団の升永英俊弁護士は判決後の記者会見で「裁判所は憲法を守るゴールキーパーでなければならないが、その義務を果たしていない」と批判した。