フジ・メディア・ホールディングス(HD)は3日、投資家の村上世彰氏が関与する大株主から切り離しを迫られていた不動産事業に関し、外部からの出資受け入れの検討を始めると発表した。売却に踏み切る可能性もあり、主力のメディア事業に注力する姿勢を鮮明にする。村上氏側の保有株を巨額の自社株買いにより引き取るとも公表し、村上氏側は株式公開買い付け(TOB)の方針を撤回した。両者の対立は収束に向かう見通しだ。
動画配信事業者などとの競争が激しくなる中、メディア事業に大規模な投資が必要になることを踏まえ、自前で不動産事業を成長させる路線を転換する。
出資の受け入れ方法は今後詳細を詰める。得られた資金はメディア事業への投資や株主還元の強化に充てるという。
大規模な自社株買いは、フジHD株の2割弱を握っているとみられる村上氏側の保有分を含めて総額約2350億円を上限に取得する。
フジHDの不動産事業は都心に優良な資産を抱えるサンケイビルなどで構成される。2025年3月期の事業全体の売上高は1409億円、営業利益は244億円。