厚生労働省は25日、市販薬と成分や効能が似た「OTC類似薬」の利用者に2027年3月から追加負担を求めることを柱とする医療保険制度改革を大筋でまとめた。対象の77成分は解熱鎮痛剤ロキソニン錠や、花粉症治療に使われる抗アレルギー薬アレグラ錠など約1100品目が該当する。公的医療保険を適用したまま薬剤費の25%を上乗せする。子どもや難病、がん患者らは追加料金を求めない。
25日の社会保障審議会部会が了承した。現役世代の保険料軽減が狙い。株式配当などの金融所得を医療保険料や窓口負担に反映させる仕組みの徹底や、保険適用による出産無償化なども盛り込んだ。来年の通常国会に関連法案を提出する。
77成分には皮膚保湿剤ヒルドイドゲル、たんを出しやすくするムコダイン錠など日常的に広く処方されている薬の成分も含まれる。具体的な品目は今後検討する。
3割負担の患者の場合、薬剤費の25%を追加の自己負担として支払う。残りの75%分を3割負担する。自己負担はトータルで現在の1・6倍程度となる見通しだ。