ICC制裁「重大な懸念」

オランダ西部ハーグにある国際刑事裁判所(ICC)=9月(共同)

 【ブリュッセル共同】国際刑事裁判所(ICC、赤根智子所長)の締約国会議は3日、米国による制裁などを念頭に「脅迫や高圧的な手段で、ICCの独立性を侵害するような企てに重大な懸念を示す」との宣言を採択した。

 ICCはウクライナ侵攻でロシアのプーチン大統領に、パレスチナ自治区ガザの戦闘でイスラエルのネタニヤフ首相に戦争犯罪などの疑いで逮捕状を発付した。報復でロシアは赤根所長らを指名手配。イスラエル寄りのトランプ米政権は今年に入り、ICC裁判官6人、検察局のトップ3人に制裁を科し、ICC本体への制裁発動も取り沙汰されてきた。

 宣言は名指しは避けつつも、米ロの動きにひるむことなく、ICCの要員が職務を公正に遂行できるような措置を加盟国が取ると言明。「世界の平和や安全、幸福を脅かす罪が処罰されないことはあってはならない」とし、ICCの活動を支える決意を示した。

 ICCには125カ国・地域が加盟し、日本は最大の資金拠出国。締約国会議では、2日に南博駐オランダ大使が「今後も全力を尽くす」と表明していた。

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