旧統一教会打撃が「人生の意味」

安倍昭恵さん

 安倍晋三元首相銃撃事件の裁判員裁判第13回公判が3日、奈良地裁で開かれ、被告人質問が行われた。安倍氏の妻昭恵さんが被害者参加制度を利用し、公判に初めて出席。発言はしなかった。殺人罪などに問われた山上徹也被告(45)は「統一教会(世界平和統一家庭連合、旧統一教会)に一矢報いる、打撃を与えるのが自分の人生の意味だと思った」と述べた。

 被告は「あくまで統一教会が対象です。(安倍氏は)本筋ではないと思っていた」と説明。教団幹部を襲撃できていれば安倍氏を銃撃しなかったかと検察官に問われ「はい」と答えた。

 弁護側は、1億円に上る母親の多額の献金で家庭が困窮し「教団への復讐心を強めた」と主張。教団幹部を襲撃できず、教団に親和的な政治家を狙ったとしている。

 公判では、拘置所で被告と面会を重ねてきた北海道大の桜井義秀特任教授が弁護側証人として出廷し、2日に続いて尋問が行われた。桜井氏は、被告の家庭は過酷な状況に置かれていたとした上で「内省の余地はあると思う」と述べた。

最新記事
政府、対日投資審査を強化へ
店頭価格、地域差に変化なし
記者の安全保護で声明採択
子どもは上限600万円案
参院本会議論戦のポイント