政府は21日、無許可で荷物を運ぶ白ナンバーのトラック「白トラ」を利用した運送事業者に、2026年4月1日から100万円以下の罰金を科すとした政令を閣議決定した。下請け業者が再委託を繰り返し、利益が中抜きされる「多重下請け構造」を是正するため、委託は2回までとする努力義務も新たに課す。
6月に成立した改正貨物自動車運送事業法に基づき、荷主が「白トラ」に配送を委託している疑いがある場合、国土交通相が中止を勧告できるようにする。多重下請けは運転手の低賃金の一因となっている。
改正法には、トラック運送業許可5年ごとの更新制や国の運賃「適正原価」告示も盛り込んでおり、28年6月までに始める。