日本列島への人類到達の通説を見直す約4万2300年前の石器が出土した広島県廿日市市の冠遺跡で、同時代とみられる石器がさらに400点以上出土したことが5日、発掘調査をした奈良文化財研究所の国武貞克主任研究員への取材で分かった。
国武氏らの研究チームは、2023年、24年に続く3回目の発掘調査を今年9月に実施。24年の調査で4万2300年前の石器を確認した地層が広がっているのを今回も確認し、削器と呼ばれる石器や石を打ち割って生じた剥片などが見つかった。
調査には地質の専門家も関与し、年代測定や当時の環境分析のため土壌サンプルを採取した。