性同一性障害当事者の戸籍上の性別変更を巡る家事審判で、札幌家裁が性器部分の外観に関する法律要件を「違憲で無効」と判断したことを受け、審判の申立人2人が30日、札幌市内で記者会見を開いた。審判で女性から男性への変更が認められた札幌市の30代は「すごく喜ばしい。要件が撤廃されることを望んでいる」と語った。
男性から女性への変更が認められた北海道在住の申立人は「(申し立てが)通ると思っておらず、本当にびっくりした。やったという気持ち」と語った。
代理人弁護士によると、2人とも性別適合手術や、体つきに変化をもたらすホルモン療法を受けていなかった。
札幌家裁は2人に対する19日付の家事審判で、性同一性障害特例法が定める「外観要件」について「身体への侵襲を受けない自由の制約は、現時点で必要かつ合理的なものとはいえない」と指摘。憲法13条に違反し無効と判断した。