クロスボウ殺傷、25日初公判

クロスボウ(警察庁提供)

 兵庫県宝塚市の住宅で2020年6月、家族ら4人がクロスボウ(洋弓銃)で撃たれ3人が死亡、1人が負傷した事件で、殺人と殺人未遂の罪で起訴された野津英滉被告(28)の裁判員裁判が25日に始まる。被告は逮捕後に「家族全員を殺すつもりだった」と供述したとされ、裁判では責任能力の程度が争われる見通し。詳しい動機が語られるかどうか注目される。

 引き金を引いて装填された矢を発射するクロスボウ。和弓などと比べ操作が簡単とされ、警察庁がまとめた報告書には拳銃に匹敵する威力を示す実験結果が記載されている。事件を機に規制を求める声が高まり、同庁が有識者検討会を設けて議論。所持を原則禁止し、許可制とすることを盛り込んだ改正銃刀法が22年に施行された。

 事件は20年6月4日に発生。起訴状などによると、被告は自宅で同居する祖母好美さん=当時(75)=と弟英志さん=同(22)、別居の家から訪れていた母マユミさん=同(47)=の頭に矢を発射して殺害し、伯母(55)にも大けがを負わせたとしている。

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