米、同盟強化の停滞を懸念

米ワシントンのホワイトハウス

 【ワシントン共同】石破茂首相が辞任の意向を表明したことを受け、トランプ米政権は次期首相に同盟強化の取り組みの維持を期待する。覇権的な動きを強める中国の抑止に日本との協力は不可欠だとし、日本で不安定な政治状態が続けば安全保障や経済面で連携が遅滞しかねないと懸念している。

 米政府関係者は2月の石破首相とトランプ大統領との日米首脳会談を「両首脳は良い関係を築き始めていた」と振り返った。日米の連携が揺らぐことはないと強調する。

 トランプ氏は、自動車関税引き下げに関する大統領令に今月4日に署名し、日本との関税交渉に一定のめどを付けたばかり。「日米の新たな黄金時代を築く」と訴えてきた石破政権が約1年で幕引きとなり、新首相との関係構築へ仕切り直しを迫られる。「新首相の方針によっては日米韓連携も停滞の可能性が出てくる」(日米外交筋)との懸念も上がる。

 米政権が日本に東アジア地域での役割拡大を働きかける方針は変わらない。在日米軍駐留経費の交渉も予定されており、日本にさらなる負担増を求める可能性がある。

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