日本新聞協会は3日、2025年度の新聞協会賞を発表した。信濃毎日新聞社の「長野県石油商業組合『ガソリン価格カルテル疑惑』を巡る一連のスクープ」や、北海道新聞社の「『JR貨物脱線事故 破断した腐食レール』のスクープ写真」など計7件が選ばれた。
信濃毎日新聞社は、組合加盟のガソリンスタンドが価格を事前調整している疑いを特報した。報道を受けて公正取引委員会が処分方針を固め、店頭価格が多様化し、「本来あるべき市場競争の実現を先導した」と評価された。
北海道新聞社は、JR函館線の貨物列車脱線事故を巡り、腐食して厚みが失われた破断レールの断面を写真に収め、事故原因を雄弁に語っていると評された。
新聞協会賞はほかに、朝日新聞社「日本郵便による不当に高額な違約金や不適切点呼をめぐる一連の特報」▽中国新聞社「写真連載『里海の今』」▽神戸新聞社「阪神・淡路大震災30年報道」▽中国新聞社「被爆80年企画『ヒロシマ ドキュメント』」▽日本放送協会「NHKスペシャル『オンラインカジノ “人間操作”の正体』」。