文科省、子ども自殺防止へ新指針

文部科学省=東京・霞が関

 高止まりする小中高生の自殺防止に向け、文部科学省は、学校現場が医療機関と連携する際の手順や留意点などを記した新たなガイドラインを2026年度中に作成する方針を固めた。危険な前兆を早期に見抜き、適切な対応につなげたい考え。教員向けの研修動画の作成などと合わせ、関連経費を26年度予算の概算要求に盛り込む。関係者への取材で26日、分かった。

 警察庁の自殺統計に基づく厚生労働省のまとめによると、24年の小中高生の自殺者数は529人(前年比16人増)で、統計のある1980年以降で最多だった。

 文科省は09年、子どもの自殺防止に関する教員向けマニュアルを公表。ただ、医療機関との連携に関する記述が薄いとの指摘が出ていた。

 新ガイドラインは、自殺の兆候を例示し、医療機関との具体的な連携方法を記載する。オーバードーズ(薬の過剰摂取)や交流サイト(SNS)での危険性の高いやりとりといった自殺と密接な関係が疑われる行為への対応方法などを加える。これらの内容は動画にまとめ、各学校に周知する。

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