石破茂首相は23日、来日した韓国の李在明大統領と官邸で会談し、日韓関係の安定的発展に向けた協力を確認した。北朝鮮の完全な非核化に向け、日韓、日米韓で緊密に連携していくことでも一致した。地方創生や少子高齢化、災害対策など共通課題を巡り政府間協議の枠組み創設も申し合わせた。李氏の来日は6月の就任後初で、首脳の相互往来「シャトル外交」の第1弾となった。
両首脳は会談後、共同記者発表を行った。首相は「これまで築かれてきた基盤に基づき、日韓関係を安定的に大きく発展させていくことで一致した」と強調。李氏は、日韓について「社会や文化、環境など多様な分野で協力できる最適なパートナーだ」と述べた。
両首脳は会談で、核・ミサイル問題を含む北朝鮮への対応について協議。安全保障分野に関し、日韓の戦略的な意思疎通を強化する方針を確認した。韓国で秋に開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議と、日本が議長国を務める日中韓首脳会談がともに成功するよう緊密に協力する方針で一致した。