台風12号が21日午前、鹿児島県の西で発生、午後5時過ぎに同県日置市付近に上陸した。九州では同県を中心に雨が強まり、1時間に100ミリ前後の猛烈な雨が降った所もあった。気象庁は土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫への厳重な警戒を求めた。奄美を除く鹿児島県では22日夕にかけて線状降水帯が発生し、災害の危険度が急激に高まる可能性がある。
気象庁によると、台風は22日には再び熱帯低気圧になる見通しだが、動きが遅く、その後も大雨が続くとみられる。今月前半の記録的な大雨で被害を受けた地域では、少ない雨でも災害が起きる恐れがある。
19日時点で台風に発達する可能性が小さくなったと発表していた熱帯低気圧が、21日午前9時の観測で、鹿児島県薩摩川内市の西で台風12号に変わった。発生時点で九州に接近している珍しいケースという。
午後3時には、日置市の西をゆっくりと東へ進んだ。中心気圧は1002ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は18メートル、最大瞬間風速は25メートル。