「治安維持」目立つ軍隊動員

 【ワシントン共同】トランプ米大統領は国内の「治安維持」を名目に軍を動員するケースが目立つ。首都ワシントンにとどまらず、シカゴやニューヨークなど主要都市にも州兵を派遣する可能性を示唆。いずれも野党民主党が優勢な都市で、政治的な理由で標的にしているとの見方が広がる。

 「ワシントンは世界中のどこより安全で、清潔で美しい都市であるべきだ」。トランプ氏は会見で、殺人など凶悪犯罪が多発していると危機感をあおり、州兵投入と警察を連邦政府の指揮下に置く今回の措置が法の支配と秩序の回復に寄与すると説明した。

 トランプ氏は2期目就任後、不法移民対策で南部メキシコ国境に軍部隊を増派。6月には不法移民取り締まりを巡る抗議デモに対応するため、ロサンゼルスに州兵と海兵隊を展開させた。

 ワシントンの当局者が治安悪化を否定し「不要で不法な措置だ」と反発しても、気にするそぶりはない。独自の政府を持ち権限も強い全米50州に属さない特別区のワシントンを「実験場」(地元紙)とし、支配力拡大の限界を試しているかのようだ。

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