米、プラスチック生産規制に反対

米ハワイの海岸に打ち上げられたプラスチックごみ(米海洋大気局提供)

 【ワシントン共同】スイスで開かれているプラスチックごみ汚染を防ぐ国際条約の政府間交渉を巡り、米国務省は6日、プラスチックの生産規制導入に反対する考えを表明した。共同通信の取材に答えた。規制導入に前向きな欧州連合(EU)などに対抗する姿勢を鮮明にした。

 ロイター通信は6日、交渉開始に当たって米国が生産規制に反対するよう複数国に文書で要請したと報じた。原料となる石油を産出するサウジアラビアなど中東諸国やロシアも反対の姿勢で、条約制定に向け各国が合意に達するかどうか見通しが不透明になった。

 プラごみ汚染は国際的な問題となっており、2022年に国連環境総会で汚染を規制する条約の制定に合意。これまで5回の会合が開かれた。プラごみ削減や環境流出の防止で各国に対策を求める方向で足並みがそろいつつあるが、生産段階で規制をかけるかどうかが最大の焦点だ。

 米国務省は、汚染削減に向けた条約への支持を表明する一方、プラスチック産業や従業員に損害を与えるような規制の導入には反対する姿勢を表明した。

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