「斎藤知事は事態改善を」と声明

 斎藤元彦兵庫県知事の定例記者会見で、一部報道機関の記者が「質問すると会社にクレームの電話が鳴りやまない」と述べて取材活動が萎縮する懸念を訴えたことに関し、新聞労連は5日、他社の記者も中傷されているとして「会見を知る権利を保障できる場とするため、知事は事態を改善するための言葉を発する必要がある」との声明文を出した。

 声明文などによると、記者は時事通信所属。先月22日の会見で、斎藤氏の疑惑を告発した元県幹部の遺族にインターネット上の攻撃が続いているとして、攻撃をやめるよう斎藤氏が呼びかけるべきではないかと質問した。その後、ネットで記者の実名を挙げた中傷が繰り返された。

 記者は同29日の会見で、社にクレーム電話が相次ぎ担当を外れることになったと説明し「記者や職員が萎縮していく。知事はこの状況を変えようと思っているように見えない」と訴えた。

 声明文は「質問したことを理由に中傷を受けることが常態化すれば取材活動の萎縮を招き、知る権利が損なわれる」と指摘。時事通信に対し、再発防止のため記者を守る姿勢を示すよう求めた。

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