首相、米関税「合意より実行」

衆院予算委の集中審議で答弁する石破首相=4日午前

 石破茂首相は4日の衆院予算委員会で、日米関税交渉の合意文書を作成しなかったことについて「相手(トランプ大統領)が普通の人ではない。合意よりも実行に移す方が難しい。文書を作ることで、関税の引き下げが遅れることを恐れた」と説明した。企業・団体献金の在り方を巡り、受取先を政党本部と都道府県組織に限定するとした規制強化案を軸に協議するよう提案され「そのようにさせていただきたい」と述べ、前向きな姿勢を示した。

 衆院予算委は、参院選を受け衆参両院で少数与党となってから初の国会論戦となった。野党は関税交渉の合意や物価高対策などを巡り首相を厳しく追及した。

 首相は、戦後80年に合わせてメッセージを出すよう求められ、風化を避け戦争を二度と起こさないため「必要だと思っている」との認識を示した。何を言うかは、過去の談話の子細を読んだ上で判断したいと語った。

 関税合意を巡り「米国に雇用を創出するとともに、日本の雇用も失うことなく、世界により良いものを提供していく。ウィンウィンの関係だ」と意義を強調した。

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