プラごみ条約交渉、5日再開

ジャカルタの海岸に漂着したプラスチックごみ=2018年(ゲッティ=共同)

 深刻化するプラスチックごみによる海などの環境汚染を防ぐ国際条約作りの政府間交渉が、スイス・ジュネーブで5日に再開する。昨年11~12月に韓国・釜山で開かれた前回会合では、プラスチック生産量の規制などを巡って意見の隔たりが埋まらず、条文案の合意は見送られた。延長戦となる今回も交渉は難航しそうで、各国が折り合える着地点を見いだせるかどうかは見通せない。

 これまで5回開かれた交渉会合では、プラごみ削減や環境流出の防止で各国に対策を求める方向で足並みはそろいつつある。だが最大の焦点である生産規制では、環境問題に熱心なEU側と、原料となる石油を産出する中東諸国側との間で対立が続く。EUや太平洋の島国などは「生産量と消費量の国際的な削減目標」の設定を訴えるが、サウジアラビアなどは「廃棄物対策を強化すべきだ」と主張している。

 交渉は釜山での議論を基に議長がまとめた条約案を出発点にするが、完全合意できた条文は一つもない。使い捨てのストローやレジ袋などを段階的に禁止する案なども示されたが、反対は根強い。

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