国の重要文化財で、被爆建物として最大級の「旧広島陸軍被服支廠」(広島市南区)で、耐震性確保などの安全対策工事の現場見学会が3日、開かれた。
参加者は建設当時の最新式工法が取り入れられた基礎部分や鉄筋コンクリート、被爆時に爆風でゆがんだ鉄扉などを見学した。家族と訪れた小学4年久保結正さん(10)は「めったに入れないのですごいと思った。工事をして残すことで、被爆の歴史を未来につなげられると思った」と感想を語った。
広島県は昨年10月から、現存する4棟のうち、県所有の1~3号棟で工事を実施。
被服支廠は1914年に建てられ、太平洋戦争末期まで軍服などを製造、保管していた。